このページの要点
- 行政書士法19条1項が引くのは1条の3の業務、つまり書類の作成。提出手続の代理は1条の4にあり、「提出しない」と書くことと「作成しない」ことは別。
- 助言・添削・書式の提供・生成AIの下書きは、誰が内容を決め、誰が文章に起こし、誰の責任で出すかという実態で見る。具体的な当てはめは所管官庁の資料の原文で確認が必要。
- 労働・社会保険の法令に基づく申請は社会保険労務士法で別に制限される。雇用関係の助成金は対象外と書き、審査結果への不服や紛争の代理・交渉は範囲に含めない。
- 違反の効果は契約の効力(民法90条)と罰則に分かれる。罰則は拘禁刑または罰金で、行政書士法には両罰規定もある。
結論:「提出しない」と書くだけでは足りず、「書類を作成する」のが誰かが先に問われる
補助金の申請書類や事業計画書を、報酬を得て他人のために書く行為は、法律で一定の資格者に限られている場合があります。申請支援の契約書を作るときに、この点を避けて通ることはできません。契約書に「申請の代理や提出はしない」と書いてあれば安心だ、と考えられることがありますが、条文の構造を見ると、それだけでは足りません。
行政書士法19条1項は、行政書士または行政書士法人でない者が、他人の依頼を受け、いかなる名目によるかを問わず報酬を得て、業として、同法1条の3に規定する業務を行うことを禁じています。1条の3が定める業務の中心は、官公署に提出する書類その他、権利義務または事実証明に関する書類を「作成する」ことです。つまり、問われているのは、提出や代理より前の段階の、書類の作成そのものです。
- 行政書士法19条1項が引くのは1条の3の業務(書類の作成)です。提出手続の代理は1条の4に置かれており、条文上の位置づけが別なので、「提出しない」と書くことと「作成しない」ことは別の問題です。
- 報酬の名目(コンサル料、システム利用料、成功報酬、会費など)を変えても、「いかなる名目によるかを問わず」とされているため、名目だけで線を引くことはできません。
- 助言や添削、書式の提供、生成AIによる下書きがどこまで作成に当たるのかは、実態で判断されます。このページでは一般的な考え方を示しますが、具体的な当てはめは、所管官庁の通知・資料の原文で確認が必要です。
- 労働・社会保険の法令に基づく申請書等の作成は、社会保険労務士法で別に制限されています。このガイドは、雇用関係の助成金を扱いません。契約書でも、対象制度から外す書き方が勧められます。
- 審査請求や紛争の代理、交渉は、弁護士法72条の領域に入りえます。契約書の業務範囲に、これらを含めない書き方が必要です。
以下、三つの法律の構造、行政書士法の条文、行為ごとの境目、名目の問題、雇用関係の助成金、弁護士法、違反の効果の順に整理します。ここで説明するのは、契約書の書き方に必要な範囲の法令の構造で、特定の事例が適法か違法かを断定するものではありません。
三つの法律の地図:誰の業務が、どの条文で制限されているか
補助金の申請支援に関係する業務の制限は、主に三つの法律にあります。どの法律が問題になるのかは、扱う制度と、行う行為の内容によって変わります。
補助金の申請支援に関係する三つの業務制限(概要)
| 法律 | 制限の対象 | 主な条文 | 違反の罰則 |
|---|---|---|---|
| 行政書士法 | 官公署に提出する書類その他、権利義務または事実証明に関する書類の作成 | 1条の3、19条1項 | 1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(21条の2)。法人や使用者にも罰金(23条の3) |
| 社会保険労務士法 | 労働・社会保険に関する法令に基づく申請書等の作成、提出手続の代行、帳簿書類の作成(2条1項1号から2号) | 2条、27条 | 1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(32条の2第1項6号) |
| 弁護士法 | 報酬を得る目的での、法律事件に関する鑑定、代理、仲裁、和解その他の法律事務の取扱い・周旋 | 72条 | 2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(77条3号) |
この表から分かるのは、三つの法律が、それぞれ別の観点から、別の範囲を制限しているということです。行政書士法は書類の「作成」を、社会保険労務士法は労働・社会保険の分野の申請書等の作成や手続を、弁護士法は法律事件の代理や交渉などの法律事務を、それぞれ対象としています。補助金の申請支援の契約が、どの制限にも触れないようにするには、行う行為の一つひとつを、この地図に当てはめて確認する必要があります。
行政書士法の構造:作成・提出手続の代理・相談
行政書士法1条の3第1項は、行政書士の業務を、「他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類(その作成に代えて電磁的記録を作成する場合における当該電磁的記録を含む。)その他権利義務又は事実証明に関する書類を作成することを業とする」と定めています。ここには二つのことが含まれています。
第一に、書類が紙であるか電子データであるかを問わない点です。電子申請の画面に入力して作成する場合も、「電磁的記録を作成する場合における当該電磁的記録」として、書類の作成に含まれます。したがって、「紙ではなく電子申請だから、作成には当たらない」という整理は成り立ちません。
第二に、対象が「官公署に提出する書類」に限られず、「その他権利義務又は事実証明に関する書類」も含む点です。補助金の申請書類は、提出先が国の機関である場合もあれば、執行団体や事務局といった官公署以外の団体である場合もあります。提出先が官公署に当たるかどうかが一つの論点になりますが、官公署でなくても、書類が権利義務または事実証明に関するものであれば、条文の対象になりえます。提出先だけで結論を出すことはできず、書類の性質と、制度の仕組みを確認する必要があります。
次に、1条の4第1項です。行政書士は、1条の3に規定する業務のほか、他人の依頼を受け報酬を得て、次の事務を業とすることができます。1号は、行政書士が作成できる官公署に提出する書類を官公署に提出する手続の代理、2号は、不服申立ての手続の代理と書類の作成(特定行政書士に限る。同条2項)、3号は契約その他に関する書類を代理人として作成すること、4号は、行政書士が作成できる書類の作成について相談に応ずることです。ここで見るべきは、提出手続の代理や相談は、1条の3ではなく、1条の4に置かれているという条文の位置です。
19条1項が制限するのは、1条の3に規定する業務です。相談に応ずることを定める1条の4第1項4号は、1条の3とは別の条に置かれています。ただし、これは「相談や助言であれば常に自由に行える」という意味ではありません。助言という名目でも、実際に文書の内容を決めて文章に起こしているなら、実態は「作成」と評価される可能性があります。この境目は、後の節で行為ごとに整理します。
19条1項には、ただし書があります。他の法律に別段の定めがある場合のほか、定型的かつ容易に行えるものとして総務省令で定める手続について、相当の経験または能力を有する者として総務省令で定める者が電磁的記録を作成する場合は、制限の対象外とされています。この省令の内容は、条文本体からは分からず、省令の原文で確認する必要があります。このガイドは、特定の補助金の手続がこれに当たるとは述べません。契約書を作る側としては、「ただし書の対象に当たるのか」を、制度ごとに、省令の原文で確認する作業が必要になります。
作成と、助言・添削・書式の提供・生成AIの下書きの境目
実務では、「文章を代わりに書く」ことと、「助言する」ことの間には、いくつもの中間的な行為があります。ここでは、代表的な行為を取り上げ、契約書を書くときに何を確認すべきかを整理します。これは一般的な考え方で、個別の当てはめについては、所管官庁の通知やQ&Aの原文で確認が必要です。
行為ごとの検討の観点(一般的な整理)
| 行為 | 検討の観点 | 契約書での書き方の工夫 |
|---|---|---|
| 制度の説明・情報提供 | 公募要領の内容を説明するだけで、申請者の書類の内容を決めていない | 説明の範囲を書く。申請者の事業に当てはめた判断は、申請者が行うことを書く |
| 申請者の文章への意見 | 申請者が書いた文章に対して、気づいた点を指摘する。文章は申請者が書き換える | 意見の方法(コメント、面談)を書く。書き換えは申請者が行うことを書く |
| 書式・記載例の提供 | 一般的な様式や記載例を渡す。申請者の事業の内容は反映していない | 一般的な資料であることを書き、申請者向けに仕立てた文章は含まないことを書く |
| 添削・リライト | 文章を直して返す。実質的に支援者が文面を決めている場合は作成に近づく | 直接の書き換えを行うか否かを、配置(助言型・協働型・作成受託型)とともに書く |
| 生成AIによる下書き | 支援者が生成AIで申請者向けの文章を作って渡すと、作成の一種と評価される可能性がある。申請者自身が道具として使う場合は別の整理になる | 生成AIの利用の有無、入力する情報の範囲、誰が出力を確認するかを書く |
| 電子申請の入力・提出 | 申請者のIDで入力する場合、書類の作成や提出の代理に当たりうる。制度の規約で禁止されることもある | 誰が入力するかを書く。ID・パスワードの預かりは制度の規約で確認が必要 |
表のとおり、ほとんどの行為は、一つの要素だけで結論が出ません。検討の観点として共通するのは、次の三点です。誰が文書の内容を最終的に決めているのか。誰が実際に文章として仕上げているのか。完成した書類は誰の名で、誰の責任で提出されるのか。申請者が内容を決め、自分の言葉で書き、自分の責任で提出するのであれば、支援者の関与は助言にとどまる方向に傾きます。反対に、支援者が内容を決め、文章に起こして渡すのであれば、作成に近づきます。
生成AIの扱いについては、特に注意が必要です。支援者が生成AIに申請者の事業の情報を入力し、出てきた文章を整えて申請者に渡す行為は、支援者の側から見れば、書類の下書きを作る行為です。ツールを使っているかどうかは、作成に当たるかどうかの基準ではなく、誰がその文章を成果物として他人に渡しているかが問われます。一方、申請者自身が生成AIを使って自分の文章を作る場合は、申請者本人の作成です。支援者がその使い方を説明することは、助言の範囲と整理されるのが一般的です。ただし、これは一般論であり、具体的な事案については、総務省の通知やQ&Aの原文で確認が必要です。
報酬の名目を変えても、同じに扱われうるか
19条1項の特徴の一つが、「いかなる名目によるかを問わず」という文言です。報酬という言葉を使わず、別の名目の金銭を受け取ることで制限を避けようとする運用を、条文の上で封じる趣旨と読めます。この点は、契約書の報酬条項を考えるうえで、重要な意味を持ちます。
書き方の例(一般的な例) 報酬の名目と実態
名目の変更
理由「いかなる名目によるかを問わず」とされるため、名目を変えても、書類の作成の対価として金銭を受け取る実態があれば、制限の対象になりうる。
システム利用料
理由利用料という名目でも、実質的な対価が書類の作成に向けられていれば、名目が決め手にはならない。
成功報酬
理由成功しなかったときに報酬が発生しないことと、報酬を得て作成を業とすることは別の問題。
「業として」という要件も確認しておきます。19条1項は、業として行うことを制限しています。業とは、一般に、反復継続の意思をもって行うことをいうと説明されることがあります。一回限りの無償の手伝いと、報酬を得て継続的に引き受ける事業とでは、評価が異なります。ただし、無償であれば常に対象外とも限らず、「報酬を得て」という要件が実際に満たされているかは、金銭の流れ全体を見て判断されます。契約書では、金銭の名目を整えるよりも、行う行為の中身を正確に書くことが、結局は重要になります。
労働・社会保険の分野の助成金は、このガイドの対象にしない
社会保険労務士法2条1項1号は、別表第一に掲げる労働および社会保険に関する法令に基づいて申請書等を作成することを、社会保険労務士の事務としています。1号の二は、その提出に関する手続を代わってすること、2号は、労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成です。27条は、社会保険労務士または社会保険労務士法人でない者が、他人の求めに応じ報酬を得て、2条1項1号から2号までの事務を業として行うことを禁じています。別表第一には雇用保険法などが含まれています。
したがって、助成金のうち、雇用保険法などの労働・社会保険の法令に基づく手続を伴うものは、申請書の作成や提出の代行を行う業務の制限が別にかかる可能性があります。このガイドは、その分野の助成金を扱いません。契約書でも、対象制度を限定することを勧めます。
第○条対象制度の限定
- 本業務の対象は、別紙に記載する制度(以下「対象制度」という。)に限る。
- 雇用保険その他の労働または社会保険に関する法令に基づく給付、助成その他の手続は、対象制度に含まれず、本契約に基づく業務の対象としない。
- 甲が前項の手続を希望する場合、乙はこれを受託せず、本契約の報酬にも含まない。
除外する対象を明記すると、契約の文言上も、業務の範囲が法令の制限の外にあることが示されます。実際に行う作業の中身も、この記載と一致させる必要があります。
この条文例は、対象を除く書き方の一つです。ここで重要なのは、条文に「除く」と書くだけで満足せず、実際の作業が条文と一致していることです。契約書の文言と作業の実態が食い違っていれば、文言では免れても、実態で評価されることになります。
弁護士法72条:審査結果への不服や、紛争の代理・交渉に入らない
弁護士法72条は、弁護士または弁護士法人でない者が、報酬を得る目的で、訴訟事件、非訟事件、審査請求などの行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して、鑑定、代理、仲裁もしくは和解その他の法律事務を取り扱い、またはこれらの周旋をすることを業とすることを禁じています。ただし、この法律または他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでないとされています。
補助金の申請支援との関係では、次のような場面が問題になりえます。不採択の結果に納得できず、事務局に対して異議を申し立てる、交付決定の取消しに対して争う、返還の命令をめぐって行政との交渉を代わりに行う、といった場面です。申請支援の契約が、こうした紛争の代理や交渉まで含むような書き方になっていると、72条の制限に触れる可能性が生じます。
書き方の例(一般的な例) 紛争の場面の書き方
結果への対応
理由審査結果をめぐる争いの代理や交渉は、法律事務に当たる可能性がある。契約の範囲から外す。
取消し・返還
理由返還や取消しは、争いになりうる場面で、支援契約の範囲に入れると、法律事務の制限に触れるおそれがある。
なお、行政書士法1条の4第1項1号は、官公署に提出する書類を提出する手続の代理について、弁護士法72条に規定する法律事件に関する法律事務に該当するものを除くと定めています。行政書士の業務についてすら、72条との線引きが条文上で明示されているということです。申請支援の契約では、その線の向こうにある紛争の代理や交渉を、はじめから範囲に入れない書き方をしておく必要があります。
違反の効果:契約の効力と罰則
業務の制限に違反した場合の効果は、二つの面があります。一つは契約の効力、もう一つは罰則です。
契約の効力については、民法90条が、公の秩序または善良の風俗に反する法律行為を無効としています。強行法規に反する契約が、公序良俗に反するとして無効と判断されることがあります。もっとも、すべての違反が当然に契約の無効につながるわけではなく、違反の程度、当事者の事情、制度の趣旨などを総合して判断されます。契約が無効と評価された場合、報酬の請求が認められない、すでに支払った報酬の返還が問題になるといった事態が起きえます。
罰則については、行政書士法21条の2が、19条1項に違反した者を、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処すると定めています。23条の3は、法人の代表者や法人もしくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人または人の業務に関して違反したときは、行為者を罰するほか、その法人または人にも罰金刑を科すと定めています。社会保険労務士法27条の違反は、32条の2第1項6号により、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。弁護士法72条の違反は、77条3号により、2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。
これらは、契約書の文言一つで解消できる問題ではありません。ただし、契約書には、業務範囲を実態に即して書く、除外する対象を明記する、紛争の代理を含めない、といった形で、制限を意識した設計を反映させることができます。逆に、契約書が制限を意識していないと、範囲があいまいなまま作業が進み、気づかないうちに制限の対象に入る行為を行うことになりかねません。
確認の問い業務範囲を決めるときに確かめる問い
書類の文章を、実際に書いて仕上げるのは誰か。
作成に当たるかどうかの中心的な事実。契約書の記載と、実際の作業が一致しているか。
この制度は、労働・社会保険の法令に基づく手続を伴うか。
伴うなら、社会保険労務士法の制限が別にかかる可能性があり、このガイドの対象外。
不採択や取消しの後の、異議や交渉まで契約に含めていないか。
弁護士法72条の領域に入りうる。範囲から外す。
生成AIを使う場合、誰が使い、誰が出力を確認し、誰の成果物として渡すか。
使うこと自体ではなく、成果物の渡し方で評価が分かれる。
報酬の名目を変えれば足りると考えていないか。
19条1項は「いかなる名目によるかを問わず」と定める。
起きがちなこと:線引きを意識しないまま進むとき
線引きの場面で起きがちなことと、契約でしておく手当て
「提出はしない」と書いて安心した
契約書に提出をしない旨を書いたが、実際には支援者が計画書の全文を書いていた。条文上は、作成そのものが問われる。
手当て提出の有無とは別に、誰が文章を書くのかを配置として契約書に書き、実態と一致させる。
名目だけ変えた
報酬の名目をコンサル料やシステム利用料に変えたが、実際の対価は書類づくりに向けられていた。
手当て名目ではなく、実際に行う行為で業務範囲を書く。作成に当たる行為を含めるかどうかを、契約の設計として決める。
生成AIの出力を整えて渡した
支援者が生成AIで文章を作り、整えて申請者に渡した。ツールの利用が、作成の判断を曖昧にした。
手当てAI利用の有無と、出力の確認者、成果物の位置づけを契約に書く。
不採択の異議まで引き受けた
不採択の後、事務局への異議の申立てや交渉を代わりに行うことを約束してしまった。
手当て紛争に関する手続を範囲外として明記する。
対象制度を絞らなかった
「助成金全般」とだけ書き、雇用関係の助成金の相談も受けるようになった。
手当て対象制度を特定し、労働・社会保険の分野を除外する条項を置く。
申請者本人の責任や電子申請のIDの扱いは申請者本人の責任のページで扱います。関連して、業務範囲を行為ごとに書く方法は業務範囲の書き方のページ、申請書類の作成を含む報酬の設計は報酬の決め方のページ、全体の組み立ては全体像のページで説明しています。
よくあるご質問
「申請の代理や提出はしない」と契約書に書けば、書類を作っても問題ありませんか。
そうとは言えません。行政書士法19条1項が引いているのは1条の3の業務、すなわち書類の作成です。提出手続の代理は1条の4に置かれていて、条文上の位置づけが異なります。提出や代理をしないことと、書類を作成しないことは別の問題です。書類の作成を誰が行うかを、契約書に実態のとおり書くことが先に必要です。
報酬を「コンサルティング料」にすれば、作成の対価ではなくなりますか。
名目だけでは決まりません。19条1項は「いかなる名目によるかを問わず」報酬を得て業として行うことを制限しています。名目を変えても、書類の作成に向けられた対価の実態があれば、制限の対象になりえます。契約書では、名目よりも、実際に行う行為の内容で業務範囲を書くことが重要です。
生成AIで下書きを作って渡すのは、助言の範囲ですか。
一般論としては、支援者が生成AIで申請者向けの文章を作り、成果物として渡す場合は、作成の一種と評価される可能性があります。申請者自身が生成AIを使って自分の文章を作る場合とは整理が異なります。総務省の通知やQ&Aの原文で確認が必要な点なので、このガイドでは断定せず、契約書にはAI利用の有無と出力の確認者を書く方法を示しています。
雇用関係の助成金も、同じ契約書で扱えますか。
このガイドは扱いません。雇用保険法などの労働・社会保険の法令に基づく手続の申請書の作成や提出の代行は、社会保険労務士法で業務が制限されている場合があります(2条1項1号から2号、27条)。契約書では、対象制度を特定し、これらの手続を対象外とする条項を置くことを勧めます。
違反した場合、契約は無効になりますか。
一律に無効になるとは限りません。民法90条の公序良俗違反として無効と判断されることがありますが、違反の程度や当事者の事情を総合して判断されます。罰則は別の問題で、行政書士法21条の2は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、23条の3は両罰規定を定めています。契約の効力と罰則は、それぞれ別に検討される事柄です。
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本ページは一般的な情報提供です。個別の取引への当てはめは、契約の内容や制度の公募要領・交付要綱によって異なることがあります。このサイトは補助金・助成金の支援契約の書き方を扱い、個別の制度の要件や申請の手順は扱いません。条文は e-Gov法令検索(法令API)で確認しています。参考: e-Gov法令検索 / 総務省 / 公正取引委員会 / 個人情報保護委員会