補助金が不採択だったときの契約

不採択は、補助金の仕組みとしてあらかじめ織り込まれた結果です。契約書に、そのときの着手金・実費・再申請・精算を書いておきます。

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成功したときの報酬だけが書かれていて、不採択のときの定めがない契約は、結果が出てから話し合いになります。

このページの要点

  • 着手金は、作業の対価・成功報酬の前払い・預り金のどれかに性格を決め、不採択のときの返還、再申請への充当、清算を一文で書く。
  • 再申請は、含めるなら回数・期限・追加費用を、含めないなら含めないと書く。次回の公募がない場合や要件が変わった場合の扱いも決めておく。
  • 公募の中止、要件の変更、予算の消化による受付終了は、どちらの責めにも帰さない類型として分け、作業の割合に応じた精算(民法648条3項)の計算方法を別表で決める。
  • 締切に間に合わなかったときに備え、別紙のスケジュールに双方の提出物と期限を書く。審査の理由が示されない前提で、経過報告書で結果と経過を示す。

結論:不採択は「失敗」ではなく、契約が想定していた結果の一つとして書く

補助金は、応募したすべての事業が採択されるわけではありません。審査があり、選ばれない結果は制度の仕組みとして織り込まれています。それにもかかわらず、支援契約には成功した場合のことしか書かれておらず、不採択のときに何が起きるかは当事者の感覚に任されている、ということがよくあります。申請者は「通らなかったのだから、払った分は返ってくるはずだ」と考え、支援者は「書類をつくる作業は終えたのだから、対価は受け取れる」と考える。どちらも自然な感覚で、契約書に答えがなければ、解決は話し合いになります。

このページの結論は四つです。第一に、不採択のときの着手金と実費の扱いを、返還・再申請への充当・清算の三つの型から一つ選んで書くこと。第二に、再申請を契約に含めるなら、回数・期間・追加費用を書き、含めないなら、含めないと書くこと。第三に、公募の中止や要件の変更のように、誰の責めにも帰さない事情で申請ができなくなる場合を、別の類型として分けること。第四に、途中で終わったときは、すでに終えた作業の割合に応じた精算の道筋を、段階の定義とともに用意することです。成功した場合の報酬が「いつ生まれるか」は成功報酬の発生のページで、報酬の型そのものの選び方は報酬の決め方のページで扱います。ここでは、成功しなかった場合に限って掘り下げます。

不採択のとき、先に受け取った着手金と実費をどうするか

最初に決めるのは、着手金の性格です。着手金は、契約書の中で意味を与えない限り、何の対価なのかが定まりません。民法648条1項は、受任者は特約がなければ委任者に対して報酬を請求できないと定めています。反対にいえば、着手金を受け取る根拠は特約、つまり契約書の条項にしかありません。そして、その特約の内容に応じて、不採択のときの結論が分かれます。

着手金の性格と、不採択のときの扱い

着手金の型内容不採択のとき向く場面
作業の対価(返還しない型)ヒアリングや書類づくりなど、申請までの作業に対する報酬の一部として受け取る。結果にかかわらず返還しない。成功報酬は別に定まる。作業量が大きく、成功報酬だけでは採算が合わない場合。申請者への説明を丁寧にする。
成功報酬の前払い(充当型)成功報酬の一部を先に受け取る。成功したときは、成功報酬に充当する。返還する、または再申請の費用に充当する、のいずれかを書く。申請者の負担感を和らげたい場合。返還の期限と方法を書く必要がある。
預り金(清算型)作業の進行に応じて、使った分を差し引き、残りを返す。着手した作業の割合を計算し、残額を返還する。作業の範囲が段階に分かれ、中途で終わる可能性が高い場合。

どの型を選んでも、不採択のときの扱いを一文で書くことができれば、契約書として足ります。「いかなる理由があっても着手金は返還しない」と書く場合には、申請者がその意味を理解して合意したことを、説明の記録とあわせて残しておくのがよいでしょう。事業者どうしの契約でも、合意の内容が一方的に過重であれば、公序良俗(民法90条)の観点から有効性が問われる余地があるため、返還しない理由を作業の内容と結びつけて書いておくのが安全です。

実費についても同じです。民法650条1項は、受任者が委任事務を処理するのに必要と認められる費用を支出したときは、委任者に対してその費用の償還を請求できると定めています。契約書に実費の定めがなくても、必要と認められる費用の償還は請求できる余地がありますが、「必要」かどうかは後から争いになります。そこで、実費の範囲(たとえば、取得する証明書類の手数料、郵送費、交通費)と、一定額を超える支出は事前に申請者の承認を受けること、請求書と領収書の写しを付けることを書いておきます。不採択になったときは、実費も着手金も「結果にかかわらず精算の対象になる」ことを明記すると、争いが小さくなります。

第○条着手金と不採択

  1. 甲は、乙に対し、本契約の成立後○日以内に、着手金として別紙記載の額(消費税を含むかどうかを明記する。)を支払う。
  2. 着手金は、乙が申請書類の作成のために行う業務の対価の一部であり、申請の結果が不採択であった場合にも、乙はこれを返還しない。ただし、乙の責めに帰すべき事由により申請に至らなかった場合は、乙は着手金のうち、未履行の業務に対応する部分を返還する。
  3. 前項の定めにかかわらず、甲が第○条により再申請を依頼したときは、乙は、着手金のうち別紙記載の割合の額を再申請の費用に充当する。

書き方の例(一般的な例)。割合や日数は○と置いています。作業の対価か、充当か、返還かは、この条で一つに決めます。

再申請の回数・期間・追加費用の書き方

多くの補助金は、年に一度、または複数回の公募を行います。一度不採択になっても、次の公募に再び応募する道があるのが通常です。支援契約に「再申請の支援」を含めるかどうかは、申請者にとって大きな関心事です。含めるなら、いつまで、何回まで、追加で何がかかるのかを書きます。含めないなら、含めないと書く。曖昧にしておくと、「また頼めると思っていた」「そんな約束はしていない」という食い違いになります。

不採択から再申請までの流れ

  1. 不採択の通知結果が知らされる。審査の理由は示されないことも多い。契約で決める通知書の写しを提出する期限。再申請を希望するかの意思確認の方法。
  2. 再申請の判断申請者が、次の公募に応募するかを決める。契約で決める再申請の依頼は書面またはメールで行う。依頼の期限を過ぎたときは、契約が終了する。
  3. 計画の見直し前回の内容を見直し、必要なら事業計画を修正する。契約で決める見直しの範囲(軽微な修正か、全面的な書き直しか)と、追加費用の有無。
  4. 次回公募公募の要件が前回と同じとは限らない。契約で決める公募が行われなかったとき、要件が変わって対象外になったときの扱い。
  5. 再提出再び申請を行う。契約で決める再申請の回数の上限。再申請も不採択だったときの契約の終了。

公募の回数や時期は制度ごとに異なり、次の公募がいつあるか、そもそもあるのかは、公募要領・交付要綱を確認しなければ分かりません。

第○条再申請

  1. 甲は、本契約に係る申請が不採択となった場合において、不採択の通知を受けた日から○日以内に書面またはメールで依頼したときは、乙に対し、対象制度の次回以降の公募(本契約の締結後○回目の公募までに限る。)について、再申請の支援を求めることができる。
  2. 乙は、前項の再申請に係る業務について、別紙記載の費用を甲に請求することができる。ただし、再申請の内容が、不採択となった申請の内容と実質的に同じ範囲にとどまるときは、乙は、費用の額を別紙の定めに従って減額する。
  3. 対象制度の次回以降の公募が行われないとき、または公募の要件の変更により甲が申請できないときは、乙は再申請の支援の義務を負わない。この場合の精算は第○条による。

書き方の例(一般的な例)。回数、日数、費用は○または別紙とし、再申請を契約に含めない場合は、その旨を一文で明記します。

再申請のたびに、その時点の公募要領を確認して、要件を満たすかどうかを見直すことになります。前回の不採択の原因が事業の内容にあるのか、書類の書き方にあるのかは、審査の理由が示されない以上、断定できません。契約書で「再申請すれば採択される」と示すようなことは避け、再申請は新たな申請として扱うことを明記します。採択を保証しない旨の書き方は採択を保証しない条項と責任の上限のページで取り上げています。

公募の中止・要件の変更・予算の消化:誰の責めにも帰さない終わり方

申請ができなくなる事情には、申請者や支援者の努力では防げないものがあります。公募が中止された、募集の要件が途中で変更された、予算の上限に達して受付が打ち切られた、制度そのものが廃止された、といった事情です。制度によっては、受付が先着順で、予算の枠がなくなると募集を終えるものもあります。こうした事情で申請に至らなかったとき、契約はどうなるのかを、不採択とは別の類型として書いておくことが重要です。

民法の考え方を整理すると、次のようになります。支援契約は、書類づくりという事務の処理を委ねる準委任(民法656条、643条)と性格づけられるのが一般的です。準委任では、委任者の責めに帰することができない事由によって委任事務の履行ができなくなったときや、委任が履行の中途で終了したときは、受任者はすでにした履行の割合に応じて報酬を請求できます(民法648条3項)。公募の中止は、申請者と支援者のどちらの責めにも帰さない事由ですから、すでに行った作業の割合に応じた精算が出発点になります。契約が請負の形をとっている場合は、仕事の完成前の解除や、注文者の責めに帰することができない事由で仕事を完成できなくなったときに、注文者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求できる仕組みがあります(民法634条)。いずれにしても、割合の考え方は共通しており、契約書にはその割合の計算の仕方を書きます。

申請に至らなかった事情の類型と、書いておくこと

事情責任の所在精算の考え方契約書に書くこと
公募の中止・制度の廃止どちらの責めにも帰さないすでに行った作業の割合に応じて精算する。成功報酬は発生しない。中止を知った時点の定義。作業の割合を決める別表。着手金の戻し方。
要件の変更により対象外になるどちらの責めにも帰さない(事前に分かっていた場合を除く)判明した時点までの作業を精算し、契約を終了する。要件の確認を誰がいつ行うか。変更の通知の義務。
予算の消化による受付終了どちらの責めにも帰さない(申請者の準備の遅れが原因なら申請者側)受付終了の時点までの作業を精算する。受付の締切の確認方法。提出の予定日を別紙に書く。
交付決定のあとに決定が取り消される事情による(補助金適正化法10条の事情変更か、違反による取消しか)成功報酬の戻しや、返還の負担を別に定める。戻しの要否と範囲。詳しくは返還・取消しのページ。

最後の行で挙げた交付決定のあとの取消しについて、補助金適正化法10条は、決定後の事情の変更により特別の必要が生じたときに、所管の長が決定の全部もしくは一部を取り消し、または内容や条件を変更できると定めます。ここでいう取消しは、申請者の違反ではなく事情の変更が原因です。この場合の報酬の戻しをどうするかは、不採択とはまた違う問題として、あらかじめ決めておきます。

申請に至らなかったとき:資料の遅れか、支援者の遅れか

公募には締切があります。締切に間に合わなければ、申請はできません。このとき、遅れの原因が申請者から預かるはずの資料の提出の遅れにあるのか、支援者の作業の遅れにあるのかで、結論はまったく違います。ところが、契約書に作業のスケジュールと、双方の期限が書かれていないと、後からどちらが遅れたのかを確かめる方法がなくなります。

民法の考え方では、債務の本旨に従った履行がないときの損害賠償は、債務者の責めに帰することができない事由によるときは認められません(民法415条1項)。また、契約の性質や当事者の意思表示により、特定の日時または一定の期間内に履行しなければ契約をした目的を達することができない場合に、債務者が履行をしないで時期を経過したときは、債権者は催告なしに直ちに契約を解除できます(民法542条1項4号)。補助金の公募の締切は、まさにこの意味での特定の日時にあたります。締切を過ぎてしまえば、その公募への申請という契約の目的は達成できなくなるからです。

だからこそ、契約書の側で、責任の分け方を具体的に書く必要があります。具体的には、別紙のスケジュールに、申請者が提出する資料と期限、支援者が提出する書類の案と期限、修正の回数と各回の返答の期限を書き、遅れの責任をそこから判断できるようにします。

書き方の例(一般的な例) 申請に至らなかった場合の責任

資料の提出の遅れ

よくある書き方「甲が資料を提出しないことにより申請できなかった場合も、乙は責任を負わない。」
整えた書き方「乙は、別紙に定める期限までに必要な資料の一覧を甲に通知する。甲が期限までに資料を提出しないことにより申請に至らなかったときは、乙は責任を負わず、すでに行った業務に対する報酬は第○条により精算する。乙の通知が遅れた場合はこの限りでない。」

理由申請者の遅れを免責するだけでは、支援者の通知の遅れまで免責される印象になる。双方の義務を書き、遅れの原因を特定できるようにする。

支援者の作業の遅れ

よくある書き方(定めなし)
整えた書き方「乙の責めに帰すべき事由により、締切までに申請書類の案を甲に提出できなかったため申請に至らなかったときは、乙は、受領した着手金を返還し、第○条による報酬を請求できない。」

理由責任の所在を事前に書けば、申請者に安心感を与える。損害賠償の上限は責任の上限のページの考え方で別に定める。

途中で終了したときの履行割合に応じた報酬

不採択、公募の中止、申請者の都合による中止など、契約が申請までの途中や審査中に終わることがあります。このとき、どれだけの報酬を受け取れるのか。民法648条3項は、委任が履行の中途で終了したときに、すでにした履行の割合に応じて報酬を請求できると定めています。割合を決めるうえでの問題は、「どこまでやったか」を、双方が同じ物差しで測れるかどうかです。

契約書に進捗の段階を定義しておくのが、有力な方法です。たとえば、ヒアリングの完了、計画の骨子の作成、書類の案の提出、清書と電子入力、提出という段階に分け、それぞれの段階が終わったことの確認方法(申請者が書面またはメールで承諾したとき、など)を書きます。段階の「完了」が曖昧なままでは、割合の主張が噛み合いません。

進捗の段階と報酬の割合(書き方のひな形)

段階完了の確認報酬の割合注意
ヒアリングの完了支援者が聴き取りの内容を書面にまとめ、申請者が承諾した日。○%聴き取りの回数や時間だけで完了としない。
計画の骨子の作成骨子の案を申請者に提示し、申請者が書面またはメールで承諾した日。○%承諾がないまま時間が経過したときの扱いも書く。
書類の案の提出申請書類の案を申請者に提出した日。○%修正の回数に上限があるときは、別途記載する。
清書・電子入力の完了提出用の書類を完成させ、申請者が内容を確認した日。○%電子入力を申請者が自ら行う場合は、完了の定義が変わる。
提出申請者が申請を行った日(申請者の操作で提出する場合)。○%提出を支援者が行うかどうかは法令上の線引きに関わるため、業務範囲のページの考え方を前提にする。

最終段階の「提出」の割合を、結果が出る前に全額としてしまうと、審査中の申請者に重い負担となります。成功報酬型の契約では、結果に連動する部分を残しておくほうが、契約全体のバランスがとれます。進捗の割合は、あくまで途中で終わったときの精算の物差しであり、通常の終わり方(採択または不採択まで契約が続いた場合)の報酬とは別の条項で定めます。

審査結果が示されない前提で、結果と経過をどう報告するか

補助金の審査では、不採択の理由が詳しく示されない制度が少なくありません。そうすると、不採択を告げられた申請者は、「何が悪かったのか」を知りたいのに、支援者も正確には答えられない、という状況になりやすくなります。申請者の不満が、支援者の説明への不信として表れ、報酬や着手金の返還の争いにつながることもあります。

民法645条は、受任者は委任者の請求があるときはいつでも委任事務の処理の状況を報告し、委任が終了した後は遅滞なくその経過および結果を報告しなければならないと定めます。審査の理由が分からないとしても、支援者が何をして、どの内容を、いつ提出したかは、支援者の側で説明できるはずです。契約書では、この報告の義務を具体的な書面に落とし込みます。

  • 経過報告書:実施したヒアリングの日、提出した申請書類の版と提出日、申請者が承諾した記録、通知を受けた日を時系列でまとめる。
  • 結果の通知書の写し:不採択の通知の写しを、申請者が支援者に共有する義務を書く。
  • 理由の推測を断定しない:審査の理由が示されないときは、支援者は原因を推測して述べることはできても、断定してはならない、と書いておく。
  • 再申請に向けた助言の範囲:再申請を含めない契約でも、終了時に、今後の検討のための留意点を一度だけ報告する、といった定めは申請者の納得を得やすい。

確認の問い不採択のあとの扱いを決めるときの問い

  1. 着手金は、作業の対価か、成功報酬の前払いか、預り金か。

    性格が決まらないと、不採択のときの返還の要否が決まらない。

  2. 再申請を契約に含めるか。含めるなら、回数・期限・追加費用はどうか。

    含めるかどうか自体が曖昧だと、「頼めると思っていた」という食い違いになる。

  3. 公募の中止や要件の変更のとき、精算の割合はどう計算するか。

    どちらの責めにも帰さない事情でも、すでに行った作業の扱いは決まっていなければならない。

  4. 締切に間に合わなかったとき、資料の遅れと作業の遅れをどう見分けるか。

    別紙のスケジュールがなければ、事実を確かめる方法がない。

  5. 契約が終了するとき、どんな書面で経過と結果を報告するか。

    審査の理由が示されない以上、経過を記録で示すことが唯一の説明になる。

これらの問いに答えが出たら、契約書の条項と別紙のスケジュールに反映します。

起きがちなこと

不採択・再申請・公募中止をめぐって、起きがちなこと

不採択のあと、着手金の返還を求められる

契約書に着手金の性格が書かれておらず、申請者は返還されるものと考え、支援者は作業の対価として受け取ったと考える。

手当て着手金を作業の対価、成功報酬の前払い、預り金のいずれかに決めて書く。不採択のときの扱いを一文で明記する。

「再申請もお願いできる」と思い込まれる

契約書に再申請のことが書かれておらず、申請者は次回も同じ費用で頼めると期待している。

手当て再申請を含めるなら、回数・期限・追加費用を書く。含めないなら、含めないと書く。

公募が突然中止された

制度側の事情で公募が中止され、申請できなくなる。報酬の請求と返還の主張が衝突する。

手当て公募の中止を、不採択とは別の類型として書き、すでに行った作業の割合による精算の計算方法を定める。

締切に間に合わず、どちらの責任か分からない

資料の提出と書類の案の提出の期限が書かれていないため、遅れの原因を確かめられず、責任を押し付け合う。

手当て別紙に双方の提出物と期限を書き、遅れの責任を判断できるようにする。

結果の理由を問われ、答えられない

審査の理由は示されないが、申請者は理由の説明を強く求める。

手当て経過報告書で、提出した内容と日付を示す。理由の推測を断定しない旨を、あらかじめ契約で共有しておく。

契約を途中で終えるときの手続や、書面がないまま始まった場合の整理は、契約のトラブルとよくある質問のページで扱います。

よくあるご質問

補助金が不採択だったとき、支払った着手金は返してもらえますか?

契約書に着手金の性格がどう書かれているかで決まります。作業の対価として受け取る約束であれば返還されず、成功報酬の前払いなら返還または再申請への充当が想定されます。民法648条1項により、報酬は特約がなければ請求できないため、着手金を受け取る根拠は契約書の条項にあります。契約書に定めがない場合は、すでに行った作業の割合に応じた精算(同条3項)を出発点に、当事者間で話し合うことになります。

再申請を依頼する場合、同じ費用がかかりますか?

契約書の定め次第です。再申請を含める契約では、回数・期限・追加費用が書かれているのが通常です。再申請の内容が前回とほぼ同じ範囲にとどまるときは、費用を減額する定めを置く例もあります。契約に再申請の定めがなければ、新たな申請として改めて合意することになります。

公募が中止されたときも、報酬を払う必要がありますか?

成功報酬は、成功という条件が成就しなければ生じないのが通常です。公募の中止は、申請者にも支援者にも責任がない事由ですから、すでに行った作業の割合に応じて報酬を請求できるかが問題になります(民法648条3項)。作業の割合の計算方法を契約書に書いておくと、中止のときの精算が円滑に進みます。

不採択になった理由を、支援者は教えてくれる義務がありますか?

審査の理由が示されない制度では、支援者も理由を断定できません。ただ、民法645条により、受任者は委任が終了した後に遅滞なくその経過および結果を報告する義務があります。何を、いつ提出し、どのような通知を受けたかを経過報告書で示すことは、この義務の範囲です。理由を推測して述べる場合は、断定ではなく推測であることを区別して伝えることが大切です。

途中で契約を終わりにしたいとき、それまでの作業分は払う必要がありますか?

委任の性格をもつ契約では、各当事者がいつでも契約を解除できますが(民法651条1項)、相手方に不利な時期に解除したときは、やむを得ない事由があった場合を除き、損害を賠償しなければなりません(同条2項)。それまでの作業分は、すでにした履行の割合に応じた報酬の対象になります(民法648条3項)。段階ごとの割合と完了の確認方法を契約書に書いておくことが、精算の食い違いを防ぎます。

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